なでしこは日本を変えた
今この時に、神風が吹いたような戦いぶりとその爽やかな笑顔に日本中が沸きかえっている。日本は沈没の淵から再起できるかもしれない。なでしこは河原や野に咲く可憐な花だけど、踏まれても蹴られても挫けない信念の花だということが分かった。
「諦めない」「負ける気がしなかった」平然と言って憚らない彼女達の強い心と高い技術に感動し、感涙した。
正直に言って延長前半の終盤に、あのワンバックという名手の桁外れのゴールで今回も終戦だと思った。25回も戦って勝てないアメリカの高く厚い壁を感じた。ところが崖っぷちで沢の右アウトサイドでネットを揺らしたあの瞬間、私は何事が起きたのか俄かに判じ得なかった。遂に運命のPKである。
PK戦は持病の心臓に良くないので、大試合では見ないことにしている。今回もトイレに入り、うんがつくようにとただひたすらに祈っていた。
さてどうか・・・と怖いものを観るような気持ちで、スイッチオン!なんと3-1で優勝した瞬間であった。劇的に勝ち進んできた日本に又も奇跡が起きた。あまりにも強烈な信じ難い事実にただ興奮し、声を上げ拍手した。妻がふと、原爆のお返しだと呟いた。
日本中を夜明けの感動が走った。
新聞を読みまくり、TVを観ているうちに、何故勝てたのか、そして日頃の彼女達の素顔が見えてきた。チームの団結や監督との一体感が原動力となって、「いつも楽しく戦ってる」という言葉の真実性を理解できた。監督は日本人でなければダメという教訓も大きい。なでしこはドイツの地で伝説となった。「人間、欲が出るので五輪のメダルも欲しい」と言い切る沢の言葉は重い
女子サッカーはこれから花形としてクロ-ズアップされるであろう。
色々な物心の波及効果で、日本は明るさを取り戻せるのではないかと思う。
貧困な政治家諸君よ!国民は貴方達をきっぱりと見捨てたということを銘記すべきである。
以上